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小学生の息子にマネジメント

多くの書店員にとって、今年もっとも大化けするのが予想できなかった大ベストセラーは、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(ダイヤモンド社)ではないでしょうか(通称『もしドラ』だそうだが、気持ち悪いので私は使いたくない)。この本が売れ始めたとき、出版社が100万部を目指しているというような話を聞き、何アホなこと言ってんだと思ったものですが、先日の広告では既に90万部突破ということなので、アホはどうやら私のほうだったようです。昨日は、お母さんが小学生の息子に「この本、面白いらしいよ」と言っている光景を見かけて驚いたんですが、100万部級のヒットになるというのはこういうことなんだなーとちょっと感慨深かったです。この本のおかげで本家のドラッカー「マネジメント」はもちろんのこと、うちの店ではさっぱり売れなかった経営学のジャンル全体がよく売れて盛り上がってるので、なかなかありがたいヒットではあります。
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by akuto9 | 2010-07-15 16:17 | ふらふら業務日誌

『光媒の花』 道尾秀介/集英社

月9ドラマ『月の恋人』原作等、いま一番注目でノリノリ(←死語?)の道尾氏の山本周五郎賞受賞作にして直木賞候補作。一つの物語が次の物語に少しずつつながっている連作短編集で、各短編ごとのオチといい静かな人間ドラマ的な部分といい、とてもいい感じで、「次の直木賞はこれでいいんじゃない?」と思って読んでたんですが、最後の短編だけ、他とのつながりがいまひとつわかりにくくて「ん?」と思ってしまったので、個人的な直木賞予想判定はつけられませんでした。
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by akuto9 | 2010-07-13 23:09 | 意識朦朧書評

選挙

昨日の日曜は久々にえらく忙しい一日だった。選挙のある日は書店の売り上げが上がる、とかいうデータはあるのかな。10年以上本屋やっててあまり考えたことなかったけど。さて、今日はようやく選挙・政治関連本の返品・整理ができるぞ!
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by akuto9 | 2010-07-12 12:05 | ふらふら業務日誌

『虐殺器官』 伊藤計劃/ハヤカワ文庫

これはちょっと凄い。凄すぎる。新刊で出た時から気にはなっていたのだが、これほどとてつもない傑作だったとは…。伊藤氏の『ハーモニー』は先に読んでいて、こっちも素晴らしい作品だったけど、この驚愕のデビュー作をもっと早く読んでおくべきだったと激しく後悔。こんな天才が若くして死んでしまったとは、本当に残念でなりません。文庫の大森望氏の解説も感動的。とにかく、小説好きであるなら絶対に読み逃してはいけない、記念碑的作品。
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by akuto9 | 2010-07-08 11:25 | 意識朦朧書評

『合コンの社会学』北村文・阿部真大/光文社新書

合コンといえばわりと自由で自主的な出会いの場というイメージがあるが、実際は、親戚・ご近所・会社の上司などからのお見合い相手の紹介という文化がなくなった後の時代の自主的なお見合いのようなものになっている。しかし偶然の「恋愛」から始まる結婚が理想とされる恋愛至上主義的な現在、「合コン」の裏に隠されている「お見合い」「結婚」的なものは巧妙に隠蔽されている。本当は合コンセッティングの時点で「●●大学」とか「××会社」とか「医者」とか、メンバーのフィルタリングが行われており、そこで社会階層の極端なズレはあらかじめ排除されている。これはまさにお見合い的考え方の継承であり、合コンは明らかに現代のお見合いであるのだが、建前上はあくまで「自然な出会い」を装わなくてはならないので、合コンの現場では様々に不自然な作法やら暗黙のルールやらがあって、かなりストレスの多いものとなっている。

というようなことが書いてあり、なるほどなーと思ったのですが、自分は合コンなるものにほとんど参加したことがないので、本書のインタビューに登場して来る合コンの猛者たちの言葉が別の世界の人の言葉に感じられて仕方ありませんでした。
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by akuto9 | 2010-07-05 22:51 | 意識朦朧書評

美顔ローラー

宝島社から『スッキリ美顔ローラー』なるものが出たが、2980円もするのにどんどん売れていく!なんじゃこりゃーと思ってたら、うちの店の女性店員も何人か買っているではないか。「それって、いいの?」と聞いてみたら、「だって、普通は1万円以上するんですよー」とのこと。2980円で売って利益が出るなら1万円で売ってるのがぼったくりじゃないか?と思ったが喜んでいるようなので何も言わずにおいた。宝島は『電子たばこ』もヒットしてるし、これからも書籍じゃない商品路線を続けるんだろうな、と思うとちょっとめんどくさい。
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by akuto9 | 2010-07-04 14:01 | ふらふら業務日誌

『小暮写眞館』 宮部みゆき/講談社

宮部氏3年ぶりの現代エンターテインメントで、700ページの分厚い大作。青春小説、家族小説、ミステリの要素がうまく混ざった、宮部氏ならではの安心して読めるエンタメ作品でした。長いわりには特別突き抜けた部分がなく、物足りない人には物足りないとは思いますが、普通にいい話をたっぷりじっくり楽しみたいという人には薦められます。
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by akuto9 | 2010-07-01 22:41 | 意識朦朧書評