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鶏娘

3歳の娘が公園で、またがってゆらゆら揺らして遊ぶ動物型の遊具で遊んでいた。彼女はニワトリ型を選んで乗っていたのだが、激しく揺さ振りながら「コケコッコー!コケコッコー!」と大声で叫び始めた。それだけならよいのだが、他の子のお母さんが前を通るたびに挑みかかるように「コケコッコーー!」と吠えるので恥ずかしくて遠くで他人のふりをしていた。そこでふと思ったのだが、闘鶏というものは、あれは基本的に雄鶏どうしの闘いなのだろうか。もしそうなら、女子プロレスのように雌鶏部門も存在するのだろうか。
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by akuto9 | 2008-10-31 23:10 | 老体育児記

憧れのハワイ航路

帰宅途中に自宅そばの暗く小さな橋を渡っていると、前方の闇の中から美しい音色が響いてきた。口笛のようだ。曲は……岡晴夫、昭和23年のヒット曲『憧れのハワイ航路』。見事な口笛の主はかなり高齢のおじいさんだった。秋の暗い川の上に響く「♪晴れた空そよぐ風」のメロディーは私の心をハワイに誘うことなく、近づきつつある日本の冬をより強く思い起こさせ、もの悲しい気持ちにさせてしまったのだった。
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by akuto9 | 2008-10-30 21:41 | ふらふら業務日誌

『生物と無生物のあいだ』講談社

福岡伸一。発売から一年半以上経ってもいまだに新書平台で売れ続ける本書をやっと読みました。生物学には疎いので全てが新鮮で面白かったのですが、特に「原子はなぜこんなにも小さいのか」というシュレーディンガーの言葉について解説された部分は私の貧弱な想像力を基からぶち壊すとんでもない面白さで鳥肌が立つ思いでした。一般向けとはいえなかなかレベルが高いと思われる本書が売れ続けているというのは凄いことなのではないかと思いました。そして実験のために死んでいった無数の動物達(とりわけマウス)に合掌。
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by akuto9 | 2008-10-29 22:54 | 意識朦朧書評

神様仏様東野様

泣く子も黙る人気作、東野圭吾『ガリレオ』シリーズの最新刊が2作同時発売!『ガリレオの苦悩』『聖女の救済』(ともに文藝春秋)。というわけでこの週末は2冊一緒に買い求めるお客さんが多かったです。ファンにとっては出費はかさむが買わずにいられず嬉しい悲鳴というところでしょう。一方文庫のベストは『容疑者X』の独走が続きこれまたガリレオ。その他の文庫既刊もなんでも売れちゃうし、単行本『流星の絆』もバリバリだし、現在の人気№1作家と断言してさしつかえないでしょう。書店員としては足を向けては寝られませんな。
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by akuto9 | 2008-10-27 10:15 | ふらふら業務日誌

『モダンタイムス』伊坂幸太郎

講談社。一応『魔王』の続編という位置付けですが、著者自身あとがきで言及しているように本作は『ゴールデンスランバー』と対をなすような雰囲気を持っています。この2作揃って大きく語りかけてくるような感じ。今回も監視社会や情報操作の不気味さや恐ろしさを描き、得体の知れない国家や社会との戦い方をテーマにしていると読みました。なんだか『羊をめぐる冒険』の頃の村上春樹氏のような迫力を感じます。ところどころスッキリ解決していない部分もありますが、それも含めて、今年ぜひとも読むべき重要作だと思いました。
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by akuto9 | 2008-10-23 00:36 | 意識朦朧書評

『聖家族』古川日出男/集英社

まず最初に白状すると、この大長編をきちんと読み解けた自信はまったくありません。読破するだけで精一杯。東北地方全体を舞台にした、空間的にも時間的にもスケールのでかい、ある一族の物語。あまりに個性的な古川文体をつっかかりながらも読み進めていくうちにいつのまにか混沌とした古川ワールドの泥沼にはまり落ちてしまう感じ。本もぶ厚いけど、中身も負けずに超濃厚。古川文学の現時点での集大成と言っていいでしょう。ただし「よかったよー」と気軽におすすめできる作品ではありませんが…。みなさんどうぞチャレンジを。
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by akuto9 | 2008-10-16 22:56 | 意識朦朧書評

『さよなら渓谷』吉田修一

新潮社。「人の心に潜む「業」を描き切る。『悪人』を凌ぐ最新長編。」と帯に書いてあるけど、到底「描き切」ってはいないし、『悪人』を凌いでもいない。現実のいくつかの事件をモデルにしているけどその必然性はあまり感じられず中途半端な印象。最後の1ページはまさに蛇足で最悪。そういうとこまで書かないのが文学なんじゃないでしょうか。と、芥川賞作家に偉そうにダメ出ししてますが、テーマは良く描写も優れていて全体的には面白かったので、かえって欠点が気になり非常に残念だったのです。
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by akuto9 | 2008-10-15 20:17 | 意識朦朧書評

『おとうさんがいっぱい』理論社

三田村信行・著。星新一を思わせる不思議な読後感の短篇集で、1960年代の作品なのに古さを感じさせない。ハッピーエンドにならないビターな結末がとても印象的で、特に、夫婦喧嘩の末に壁の中に消えてしまったお父さんと息子の交流を描く「かべは知っていた」は忘れがたい傑作。その他の作品も、すぐに「世にも奇妙な物語」とかでドラマ化できそうな不思議作揃い。児童書でしか読めないのは非常にもったいない。そして子供時代にこの本に出会えた人はラッキーだなと思った。
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by akuto9 | 2008-10-14 17:06 | 意識朦朧書評

『流星の絆』東野圭吾/講談社

普通に面白かったです。今年を代表するベストセラー小説であり、この秋話題のドラマ原作でもありますが、「普通」という以上の感想を持つことはできませんでした。読んでいる間は続きが気になり、結末も予想を裏切られて、ミステリ小説の醍醐味を十分味わったはずなんだけど、読後のこの物足りなさはなんだろう。東野作品はどれも本当によく売れてるんだけど、人気のポイントはこの「普通」っぽさにあるのかもしれないなーと考えた。ドラマにするにしても連ドラじゃなくて「土曜ワイド劇場」とかの方が合っているような気がする。
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by akuto9 | 2008-10-13 20:09 | 意識朦朧書評

ヒッポリト星人

『夢をかなえるゾウ』のドラマ化対応帯には、ゾウの鼻をした古田新太の不気味な写真が使われているが、その写真を見た小さい男の子が「あっ、ヒッポリト星人!」と言った。あまりに面白くてレジで爆笑を必死にこらえ、休憩になって早速みんなに報告したのだが誰も反応してくれない。「もしかして君達ヒッポリト星人知らないの?」「知りませんよ。何なんですかそれは」。ウルトラ怪獣の中では有名なのに…。寂しくなった私は、もう一度あの男の子に会って「ヒッポリト星人に似てるよねー!」と話に花を咲かせたくなったのであった。
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by akuto9 | 2008-10-12 22:54 | ふらふら業務日誌