<   2006年 04月 ( 15 )   > この月の画像一覧

この写真集がすごい!

四月の新刊『SMALL PLANET 本城直季写真集』(リトル・モア)がすごい。何がすごいって、実際の風景をまるでミニチュアのように写しているのだ。普通は「えっ、これがミニチュアなの!」と模型の精巧さに驚くものだが、この写真集の場合「え、これがミニチュアじゃなくて本物なの!?」という驚きなのだ。とても新鮮な感覚。一体どうやって撮影しているのだろう。これが初めての写真集のようだが、すごい才能だ。百聞は一見にしかず。とにかく現物を見てこの驚くべき感覚を体験していただきたい!
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by akuto9 | 2006-04-29 00:05 | ふらふら業務日誌

『13』古川日出男(角川文庫)

凄すぎる1998年のデビュー作。当時読もうかなと思ったのだが「なんか読みにくそう」という軟弱な理由で読まないまま2006年になってしまったのだが、なんて馬鹿だったんだろう!『ベルカ』は確かに凄い作品だが、古川日出男は最初からもの凄かったのか…。「今頃なに言ってんだ」とファンに怒られそうだし書店員として恥ずかしくもある。こんなに凄いデビュー作ってあるだろうか。複雑なストーリーをここで紹介しても仕方ないので「とにかくスケールの大きな、とんでもない想像/創造力で書かれた怪作」とだけ言うにとどめる。凄すぎる。
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by akuto9 | 2006-04-23 09:26 | 意識朦朧書評

時の流れと営業さん

東京に比べ地方の書店には出版社の営業の人があまり来てくれない。どの出版社も少人数でやっているので当然だが、それだけに仲良くなった営業さんは大事な存在である。今日、以前親しくしていた営業さんが私服で店に現れた。彼の担当地域が変わってから久しく会っていない。彼の応援するスポーツチームが当地で試合をするため、東京からはるばる長距離バスで観戦に来たのだが私の事を思い出して途中下車して立ち寄ってくれたのだという。なんとも嬉しいことだ。話をしていて、実に6年ぶりだということがわかり、時の流れの早さに驚いた。
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by akuto9 | 2006-04-20 12:47 | ふらふら業務日誌

サラリーマンNEO

それにしても、火曜夜NHKの『サラリーマンNEO』は面白い!飽和状態になった芸人の掃きだめのような「お笑い番組」にいい加減飽きてきたところ、独創的なユーモアの脚本を個性的な俳優たちが演じる『NEO』の笑いはとても新鮮に感じる。まだ見たことのない人には是非見ていただきたい。サラリーマン万歳!
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by akuto9 | 2006-04-19 12:55

秘密の昔話

4歳の息子が「誰も知らない秘密の昔話を教えてあげるね」と言ってきたので、「さすが本屋の息子、4歳にして既に創作活動を開始したか」と感心し、「早くどんな話か教えてよ」とせかすと、彼は小さな声で話し始めた。「おでんくん……」。おいおいそれは秘密どころか日本中の人が知っててDVDも出てるよ!さらに彼はもう一つ「秘密の昔話」を始めたのだが「昔むかしあるところにおじいさんが山へ…」で、山に何をしにいったか考えつかずまた挫折。もっと頑張れ!ともあれ、秘密の話が好きな年頃である。
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by akuto9 | 2006-04-17 15:14 | 老体育児記

『LOVE』 古川日出男 (祥伝社)

目黒・品川・五反田周辺で猫を数える話。様々な登場人物たちの様々な話が詰め込まれ、時に交差する。キーワードは「猫」。こう紹介しても伝わらないだろうが、ぜひ自分で読んで確かめてくれと言いたい強烈な古川ワールド。最大の魅力は語りのリズムにあるようだ。読んでいてひたすら気持ちいいのだ。ノリのいいかっこいい音楽を聴いているような感じ。「前作『ベルカ、吠えないのか?』に対する猫的アンサーである」と著者紹介欄に記してある。『ベルカ』は犬たちによる壮大な世界史だったが、並べてみると確かに対をなしているようだ。
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by akuto9 | 2006-04-14 14:39 | 意識朦朧書評

火曜か日曜

4歳の息子が「ねえ、タイムマシンって知ってる?」と聞いてきた。「うん、知ってるよ」と答え、「もしタイムマシンがあったら、いつに行ってみたい?」と尋ねてみた。すると彼は「うんとねー」としばらく首をひねった後に言った。「火曜か日曜かな」。タイムマシンのなんたるかを全く理解していないことは明らかだが、なかなか面白い会話だなと思った。
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by akuto9 | 2006-04-12 19:30 | 老体育児記

訂正と記事削除のお知らせ

4月5日掲載『本屋大賞発表!』の記事中で『東京タワー』のドラマ化について、久世光彦氏の「遺作脚本」と記してしまいましたがこれは誤りで、脚本は土田英生氏でした。訂正してお詫びいたします。また、3月25日~26日に掲載した『品格って何?』の拙文について読者より指摘を受け、確かに指摘通り傲慢で見苦しい文章が一部あり、深く恥じ入るとともに全文削除することにしました。いずれも私の思いこみと不見識によるものであり、反省しております。申し訳ありません。
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by akuto9 | 2006-04-12 13:40

33歳(2)

で、読み終わって気がついたことが一つ。主人公のガープは最後に死んでしまうのだが、その時の年齢が33歳。今の私と同じ年齢である。年が気になって始めた再読キャンペーンで最初に読んだ本の主人公が今の自分と同じ年で死んでしまうとは、なんとも気のきいた偶然だ。もし私が迷信深い人間だったらこれを何かの啓示とか運命とか思ってしまうところだろう。ただの偶然に不必要な意味を見いだしてしまうのは人間の悲しき習性である。ちなみに解説によればキリストの死も33歳で、ガープの死をそれと重ねあわせているのだろう、とのこと。
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by akuto9 | 2006-04-09 14:09 | 意識朦朧書評

33歳(1)

あまり本を読み返すタイプではない(読み返すのが嫌いなのではなく次々と読みたい本が出て来て読み返している暇がない)のだが、最近、もしかしたら俺も人生の折り返し地点を過ぎたのかもしれんなあと感じ、過去に読んで気に入った作品をじっくり読み返す「再読キャンペーン」を一人で勝手に始めた。手始めに選んだのがジョン・アーヴィング『ガープの世界』。10年以上前に読んだので話の筋はきれいさっぱり忘れていた。おかげで初めて読むように楽しめた。傑作とわかっていたが、再読してもやはり傑作だった(当然だが…)。(続く)
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by akuto9 | 2006-04-09 14:08 | 意識朦朧書評