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『岡本太郎の見た日本』赤坂憲雄

岡本太郎といえば「太陽の塔」の作者で「芸術は爆発だ!」と叫ぶCMの変なオジサン、というイメージが一般的と思われる。本書は岡本が単なる芸術家ではなく優れた思想家・民俗学者であったことを丹念に解明していく。パリ留学時代のマルセル・モース、ジョルジュ・バタイユらとの出会い。縄紋土器の運命的な「発見」。奈良・京都的なものが日本的とする考えを否定し、沖縄・東北にこそ原日本的なものがあると鋭い眼差しで旅する。「伝統」は作られたものであると早々と見抜いた目は非凡。岡本太郎は実にただものではなかった。/岩波書店
by akuto9 | 2008-07-14 23:00 | 意識朦朧書評


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