昨年「このミス」一位などでおおいに話題となった『独白するユニバーサル横メルカトル』に続く第二短篇集。これまた凄まじいとしか言いようがない、一作一作の密度が異様に濃い充実作揃い。残虐なのに哀愁漂う、透明感に満ちた読後感は唯一無二。世界の「あっち側」まで完全に突き抜けてしまってる。もはや誰にも近づけない孤高の存在。中原昌也が帯で「現代最狂ハードボイルド作家」と評する平山夢明、凄すぎです。けれど、すごいよねーと読後の感想を語り合える人が店にいないのが残念。女性に薦めたら嫌われること間違いなしだしなー。