けっこう評判がよくて同僚の一人も面白い!と言ってたんですが、私はこういうぬるーい80年代キャンパスライフ青春物語が大嫌いなので、どうにも好きになれませんでした。吉田修一氏は器用な作家だと思うので、それぞれのエピソードはそれなりに楽しく読めるし、世之介というキャラを使って表現したかったことも一応伝わってはきますが、どうにもこうにも中途半端な感じがしてなりません。ネタや伏線とかもわざとらしいというか強引というか、説得力に欠けてる気がするし。そつなくまとまっているけど心に響かない(ラストに感動させようとしてるっぽいところも嫌だ)。世之介くんは確かに愉快でいいやつなんだけど…。