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『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』海堂尊/宝島社

『ジェネラル・ルージュの凱旋』が映画になると知った時、なぜバチスタシリーズ二作目の『ナイチンゲールの沈黙』をすっ飛ばしてるんだろう?と思ったけど、読んで納得。この二作は同じ時期に同じ病院で起きていた事件をそれぞれ描いたもので、ところどころ物語が重なる部分がある。両方読むとその辺が面白いんだけど、『ナイチンゲール』は映像化がちょっと難しそうなSF的設定がある。一方『ジェネラル』は『バチスタ』系の名医路線であり、主役の医師が最高にかっこいい。映画にするなら確かにこっちだよな、と思う。シリーズ最高傑作では?
『ナイチンゲール』は海堂氏の作家としての幅の広さを示しており、『ジェネラル』ではもはや「ミステリ」ですらない海堂医療エンタを確立したと言えるのではないでしょうか。『ナイチンゲール』でシリーズを読むのをやめてしまった人は結構いそうだけど、『ジェネラル・ルージュ』は最高に面白いから読んでみて!と強くすすめたいです。
by akuto9 | 2009-05-23 20:43 | 意識朦朧書評


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